昭和40年9月30日未明

日記・エッセイ・コラム
ちと長いです。
この話はどこかに記録しておきたかったので書きます
読むの面倒くさい方はスルーしてくださいm(_ _)m
昭和40年9月30日未明 愛媛県今治市
新しい生命が生まれようとしていました
しかし、明るい世界へ出ようとしている小さな命は
頭まで見えながらどうしても出てくることができません
原因は、母体にいたもう一人の胎児が絡み合っていたから
胎児の頭部を機械で引っ張るも一向に胎児は出てこようとしません
母親は「お腹を切ってでも赤ちゃんを取り出してください」と懇願しました
医師は「双子の帝王切開は私には経験がありません
    何より母体が危険です。今回子供はあきらめた方が・・・」
母親「私はどうなってもかまんですけん、先生、お願いします。」
家内の望むようにしてくださいとの父親の言葉もあり
手術が開始されました
まずは絡んでいた奥の胎児から取り出され
続いてなかなか出られなかった胎児も無事取り上げられ
ここに双子の男児が誕生しました
母親もその後死線をさまよいますが、何とか回復しました
その後夫婦間で話し合われ、先におぎゃあと泣いたんはこの子やけど
この子の方が先に生まれようとしたんやけん
こちらを長男にしようと決まりました
2人は達也・哲也と名づけられました
ちなみに、達也くんの頭には機械で引っ張った痕跡が後々まで残り
両親が双子を間違えることは一切なかったとのことです
かあちゃん、あなたが命がけで産んでくれた息子は
今日58歳になりました

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