やってきました、“胆石手術”。様々な不安と何か面白いことが起こるのかと期待もしつつ、運命の日がやってきました。
実際、手術を受けるにあたっては、僕も経験者が書かれたサイトやブログ、または医師の側から見た手術の実際などを見て勇気づけられたりしましたので、こうして記録しておくことも必要と思い、報告致します。
尚、本編に登場する人名、及び病院の設定などは架空のものであり「俺のこと?」「うちの病院のこと?」などと関係者が感じたとしても、それは気のせいです。
僕が感じたことのみが真実です。
(3月8日:手術前日)
9時30分に病院に到着し、入院の受付をします。保証金を支払って受付で待っていると名前を呼ばれて病室に案内されました。
1階の部屋の窓際のベッドでした。過去自分も入院し、両親の入院にも立合ってきたヨメに言わせると「実に運がいい」そうです。どんな部屋のどんなベッドに当たるかで回復も違うらしいです。
8人部屋なのですが、同室の方は
いわさん:60代の男性。よくいますよね、何をやっても音のでかい人。
ひろくん:中学生。盲腸の手術を終えた直後。
しまさん:50代の紳士。胃潰瘍で入院。2月の後半から入院以来、点滴だけで何も口に入れていないそうです。
途中、緊急入院の患者さんも入ってきたりしましたが、概ねこのお三方と僕との4人でお話は進行していきます。
看護師さんから大まかなスケジュール、病院についての説明を受けます。「何か分からないことがあれば“看護婦”に聞いて下さい。」自分で言っちゃってますよ。でも、ナイチンゲールの時代から(多分)看護婦と長年呼ばれ続けてきたので、一般にはまだ“看護師”という呼び方は浸透していないだろうと、敢えて使ってくれているのでしょう。
今日は手術前日なので、12時から絶食だそうです。昼食は出るもんだと思っていた僕は、あせあせと売店に飛び込んでサンドウィッチを買ってむさぼりついたのでした。どうも往生際が悪いです。
手術に備えて、下剤を服用します。もともとお腹の弱い僕がこんな物を飲んだら効果は速攻です。
何度かトイレを往復しながら落ち着いた頃「お風呂どうぞ。」と声をかけられて、入浴です。結構広めのお風呂を独占です。お湯はぬるめですが、これからしばらくお風呂も入れないので、のんびりつかりました。
お風呂から出ると点滴開始です。今日は500ccを3本だそうです。
15時頃手術室担当の看護師さんから説明を受けます。「タバコはいつからやめてますか?」「…今日からですけど」「…入院前に説明聞きませんでした?」「…聞いてましたけど…1日だけでも効果あるんですよね。」「…仕方ないですね。今日はもう絶対だめですからね!」全身麻酔下での手術の後は、喫煙者は気管から痰が多く出て、呼吸困難になったり、肺炎を併発するリスクが高いため、手術前1週間は禁煙を勧められていたのでした。
夕方、またヨメに来てもらって、一緒に執刀医から手術についての説明を受けます。腹腔鏡を使っての手術となるという基本的な手術の概要。胆嚢の癒着がひどい場合は、開腹手術になる可能性がある、胆嚢癌が発見された場合など手術のリスクなども説明の責任があるそうです。でも、モニタ見ながらお腹に開けた穴に突っ込んだ鉗子で胆嚢だけを切除するなんて、神業ですよね。開腹もやむを得ないかななどと考えてしまいました。せめてもの救いは、先生が「初めてなんですが、頑張ります。」と言わなかったことか(違う)ここでも「もう今日はタバコだめですからね!」…面目ない。
こちらの病院では18:00が夕食です。手術直後のひろくん、絶飲絶食治療中のしまさん、手術前の僕は食事抜き。いわさんだけが食事です。「めしだめしだ?俺、胃だけは丈夫なんだよね?。」(じゃ?なんで入院してんだよ)「ずず?、ぴちゃぴちゃ」…無言の病室にいわさんが食事する音だけが響きます。「あ?美味かった、ここの飯は美味いんだよな?」(声がでかい!黙って食え!)一瞬殺意さえ覚えました(嘘です)が、いわさんも悪気があるわけじゃなし、ましてやくろさんなんか2週間も何も食ってない訳だし、1食抜いたくらいの僕が腹を立てていたら怒られてしまいます。
21時以降は水分もだめです。いよいよか?と処方された眠剤を飲んで早めに寝るとしましょう。
ぐぉ?っ!地響きがしたような気がして、はっと目覚めると…いわさんの鼾です。まったく寝ていても喧しい方です。後はうとうとしかかるとまた起こされ、の繰り返しで僕は手術の朝を迎えたのでした。
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